
ジョブ型人事制度はミッション(職責・役割)や期待成果が比較的明確である管理職層、あるいはDX人材等の市場価値も専門性も高い専門職層などと親和性が高いことを折に触れて説明してきました。よって、多様な職務を経験させることで本人の適性や強みを探っている段階、すなわち成長過程にあるような従業員やジョブが明確に規定されていないスタッフなどに対してジョブ型を導入することは無理がある、というのが世間の共通認識として形成されつつあります。
しかし、使い勝手は必ずしも十分でないとしても、ジョブ型の理念はこれまでの日本型人材マネジメントに大きなパラダイムシフトをもたらし、超少子高齢化の進展による定年延長や今般の感染症拡大等がもたらず不確定な環境変化要因を顧みれば企業経営におけるリスク回避の効用が圧倒的に大きく、可能な限り積極的に導入を進めるべき仕組みであると言えます。
そこで、今回はジョブ型とメンバーシップ型のそれぞれの長所を採り入れつつ、日本の雇用慣行のもとで無理なく運用が可能なハイブリッドのジョブ型人事制度を考えてみたいと思います。
まず、ハイブリッドタイプのジョブ型設計のポイントは、次の4つが挙げられます。
➀ミッションジョブグレードの採用
②専門職コース(トラック)の導入
③社内公募によるコース転換の仕組み
④ジョブ型人事評価項目に組織貢献を定めること
以上4つのポイントについては、次回以降個々にご説明しますが、ここではハイブリッドジョブ型の骨組みとなるミッションジョブグレードの概念図をご紹介します。

詳しくは、以下のリンクよりジョブ型人事制度をご覧ください。