人事制度全般

社員の昇給・昇格や賞与決定などといった人事の処遇は客観的に公平・公正なプロセスが担保されていなければ、いずれは社員のモチベーションダウンを引き起こすこととなり、その結果エンゲージメントは低下し、若手社員を中心に離職が相次ぐことになります。このとき重要な役割を果たすのが、会社が掲げる人事理念や処遇方針です。つまり、会社が期待する人材像や求める成果、役割、行動、能力などを社員に示し、その達成度に基づいて処遇を決めることを明確に制度化することにより、社員は自らが目指す方向を理解し、適切な職務行動をとることが出来、自律的な行動に取り組むことが可能となります。

人事理念と処遇方針の明確化

当社では、人事制度設計にあたり、まず人事制度の理念と処遇方針を明確にすることから着手し、社員満足度や会社の業績拡大など、社員と経営の両面でバランスを考慮した人事制度の設計・定着化を進めます。

➀人事制度・人材育成の理念構築、社員処遇方針の明確化
制度構築を進めるに当たり、会社は社員に対して、どのような成果・行動・能力を求め、どのような評価軸をもって、何に対して報酬を支払うのか、人事処遇や人材育成の理念や目的を確立させるところから始めます。

②経営と社員、両者の視点に配慮した制度設計方針
近年の労働力不足による雇用環境の変化は、若手社員に対して、より繊細なモチベーションの維持・向上や離職防止の施策が求められます。社員の満足度や意識変化を注視しつつ、将来の経営構想の実現に寄与する人材を育成するべく社員の適性や能力を最大限引き出すことを目的とした、全社最適のベリーベストな制度設計を進めてまいります。

③人件費の適正配分
人事制度構築の大きな目的の一つは、業績改善を実現することにあります。企業業績と人件費総額の対応関係を明確化し、企業体質の強化に資する人事制度の構築を進めてまいります。

23
人事評価の導入・定着化

人事評価は、仕事の結果である業績や仕事の出来栄えなどの「アウトプット評価」、仕事に必要な要素である個人にフォーカスした能力やプロセスなどの「インプット評価」、この2つの方向に分かれます。
ジョブ型制度や成果主義的な色彩が強い場合にはアウトプット評価に重点を置き、目標管理を軸とした業績評価中心の評価制度となり、プロセス評価などインプット評価を導入する場合でも上位職になるほどアウトプット要素のウエイトを大きくするのが一般的です。
評価制度は、アウトプットとインプットのどちらが良いかということではなく、どちらを採用するか、あるいはウエイト付けをどうするかは、中長期の会社の方向性を見据えた人事政策の中で決めることになります。

弊社では、顧客企業の業績向上に寄与する評価制度の設計はもちろんのこと、きめ細かい運用サポートを行います。評価制度が社内で確実に定着するよう考課者訓練を実施し、評価制度そのものが現場のマネジメントを行うための主要ツールとして機能するようサポートをいたします。

➀評価制度の設計
 経営ビジョン・戦略、ミッションや行動指針、処遇理念や人材育成方針の観点から、顧客企業に相応しい評価制度を構築します。各種評価シート、評価結果集計シート、処遇反映シート、評価運用マニュアル等の評価制度を運用するうえで必要なフォーマット一式を作成し、経営層、管理職、一般社員への説明会も実施します。

②評価制度の導入・定着化支援
 評価制度の運用に伴う問題や疑問に対処します。評価者と被評価者の対応関係、異動時の取扱い、評価結果のフィードバック、評価結果の甘辛調整、評価傾向の分析など、日常的に発生する問題の解決にあたります。

③人事考課研修の実施
 評価者に対する研修を実施し、人事考課スキルの向上を図ります。人事評価の本質的意義、評価の基本ルールと心構え、評価エラー、正しい評価行動を習得するためのケーススタディ等を実施し、評価制度運用の生命線とも言える客観性や納得度を高めることに注力します。

賃金制度設計、賃金体系整備(給与制度、賞与制度、退職金制度)

賃金制度を設計する際に重要なことは、「給与や賞与は何によって決めるべきなのか」という点を突き詰めて考える必要があります。例えば、職務そのものに支払うのか、人に対して支払うのか、その人の年齢や勤続年数で支払うのか、大体の実力や持っている能力に対して支払うのか、仕事の結果や実績に対して払うのか、それとも人件費予算の枠内で払うのか、山分けするのか等、いろいろな考え方があるかと思います。

弊社では、顧客企業の賃金・報酬改革を進めるに当たり、給与ポリシーの選択を慎重に進め、社員モチベーションを維持しつつ経営の負担を極力増やさないよう、綿密なシミュレーションを重ね、移行措置に万全を期して賃金・報酬改革を進めます。

➀給与制度の設計
現行制度の分析、新制度移行原資の試算、新賃金ポリシーの確立、等級体系の設計、給与テーブルの設計、世間相場や業界相場の把握・比較、諸手当の統廃合・新設、移行シミュレーション、移行措置検討、評価制度との整合性検証等、新たな給与制度を設計する際の全作業を包括的に行います。

②賞与制度の設計
賃金ポリシーに基づいて賞与制度を設計します。特に賞与は総額人件費管理の調整弁および短期成果や業績評価の反映先として重要な機能を有しますので、賃金制度全体の中で賞与をどのような位置づけにするのか、配分をどのような仕組みにするのが効果的なのかを綿密なシミュレーションを経て固めていきます。

③退職金制度の設計
賃金制度の改定に伴い、ポイント制退職金制度などへの見直しをお勧めしております。特に基本給連動型の計算方式を採用している場合は、今後団塊の世代の退職者が相次ぐと退職金原資の膨大を招き財務状況の悪化を招く懸念があり、加えて先々の経営環境が不透明な中では、最悪の場合は基本給連動型は基本給のみならず、賞与、残業代、退職金の全てが自動的に上がる仕組みが大変な経営リスクとなります。

④定年再雇用に伴う給与体系
高年齢雇用確保措置に伴い、現在は希望すれば定年を超えて65歳まで再雇用や継続雇用を受けることができます(2021年4月以降は70歳までの努力義務が企業に課せられます)。再雇用契約に伴い、高年齢雇用継続給付、勤務条件、生涯賃金、世間相場、職務内容などを考慮しながら、個別水準の決定あるいは包括的な給与体系の設計を行います。